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津田 修一; 谷垣 実*; 吉田 忠義; 斎藤 公明
放射線, 44(3), p.109 - 118, 2018/11
東京電力福島第一原子力発電所事故後、環境中に拡散した放射性同位元素による線量率マッピングを迅速に作成するため、原子力機構は走行サーベイシステムKURAMAを用いた線量率測定を開始した。KURAMAは一般乗用車に多数搭載して、広範囲の空間線量率を詳細かつ短期間に把握することを目的として、京都大学原子炉実験所で開発されたシステムである。継続的な測定データの取得と並行して実施された改良によって、第2世代のKURAMA-IIでは更なる小型化、堅牢性の向上、データ送信の完全自動化等の機能が強化され、広域の詳細な線量率マッピングをより短期間で実施することが可能になった。本報告は、応用物理学会・分科会誌「放射線」の「アンフォールディングとG(E)関数」をテーマとした特集記事として、これまでに実施したKURAMA-IIの放射線特性に関する評価およびシミュレーション解析を総括して報告するものである。